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賃貸契約の「2年更新」とは?押さえておくべきポイントと対策

賃貸物件の契約において、多くの場合、契約期間は「2年間」と定められており、2年ごとの更新手続きが必要になります。この「2年更新」は、オーナー・借主双方にとって避けて通れない重要な節目です。更新のたびに条件を見直したり、契約の継続可否を判断したりすることが求められますが、正しい知識がないまま手続きを進めると、トラブルの原因にもなりかねません。

本コラムでは、賃貸契約における「2年更新」の基本から、契約更新の種類、更新時に気をつけるべきポイント、トラブル事例と対策まで、幅広く解説します。

賃貸 2年更新

「2年更新」は賃貸契約の基本形

日本の賃貸借契約では、「普通借家契約」が一般的であり、その契約期間は通常2年間に設定されています。契約書には「2年ごとに更新する」と記載されていることが多く、この2年更新が繰り返されることで、借主は長期間住み続けることが可能になります。

更新時には、以下のような要素が関わってきます。

  • 契約期間の延長(通常はさらに2年間)
  • 更新料の支払い
  • 賃料やその他条件の変更の有無
  • 契約書または更新合意書の再締結

この「2年更新」をどう運用するかによって、オーナーの収益性や物件管理の安定性が大きく左右されます。


賃貸契約の更新は2種類ある

賃貸契約の更新には、以下の2種類があります。

合意更新(更新契約)

合意更新とは、契約期間満了時に、オーナーと借主が話し合いのうえで契約内容を改めて確認・合意し、再契約する形態です。多くの管理会社では、更新案内書や更新合意書を送付し、借主の署名捺印をもって更新手続きとしています。

合意更新のメリット

  • 賃料や更新料などの条件を改定できる
  • オーナー主導で契約内容を再調整しやすい
  • 契約を明文化するため、トラブルを未然に防げる

注意点

  • 借主にとって不利すぎる内容は無効とされる可能性がある(借地借家法の強行規定)
  • 更新料の金額や名目が明確でないと、後の紛争の火種となる

法定更新(自動更新)

一方で、契約期間満了後に当事者双方が明確な合意をせず、借主がそのまま居住し続けることで成立するのが「法定更新」です。特に、更新の通知を忘れていた場合などに、自動的にこの形になります。

法定更新の特徴

  • 契約は「期間の定めがない契約」として継続される
  • 従前の契約内容が基本的にそのまま適用される
  • 更新料を請求できないリスクがある
  • 借主はいつでも解約の申し入れが可能(原則1ヶ月前通知)

オーナーにとってのリスク

  • 収益面での不安定化(更新料を得られない)
  • 長期的な入居計画・収支計画が立てにくくなる
  • 退去のタイミングをオーナー側でコントロールしにくい
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「2年更新」で気をつけたいポイント

◆ 更新料の妥当性と明文化

2年更新時に発生する更新料の金額は、地域や物件の慣習によって異なりますが、「家賃の1ヶ月分」が一般的です。更新料に関しては、必ず契約書に明記し、借主の理解を得たうえで徴収することが重要です。

更新料の根拠が不明確な場合、借主から支払いを拒否されたり、裁判で無効と判断される恐れもあります。

◆ 賃料の見直しタイミングとして活用

2年ごとの更新は、賃料の見直しを行う良い機会でもあります。近隣の家賃相場と乖離がある場合や、修繕や設備のグレードアップを行った場合には、合理的な説明をもって値上げ交渉を進めることが可能です。

ただし、賃料改定には「相当な理由」が求められます。値上げの際には、相場資料や経費の増加などを提示し、借主の納得を得られるよう努めましょう。


トラブル事例とその対策

事例1:更新料の支払い拒否

背景: 法定更新となった後、借主が更新料の支払いを拒否。
対策: 法定更新後であっても、契約書に「更新料の支払い義務」を明記していれば、請求は可能です。オーナーとしては、初回契約時点で更新料の条項を明確にしておくことが最も効果的です。

事例2:賃料値上げを巡る対立

背景: 合意更新時にオーナーが賃料の引き上げを提示。借主が反発し、話がこじれた。
対策: 値上げはあくまで「交渉」です。一方的な通知ではなく、事前に説明の場を設け、信頼関係を損なわない対応が求められます。適正な相場感に基づいた提示が重要です。


合意更新へ誘導するための工夫

オーナーとしては、更新時に合意更新へ誘導することで、条件変更や更新料徴収の自由度を確保できます。以下のような工夫が有効です。

  • 契約書に「更新時には更新合意書を取り交わす」旨を明記
  • 更新通知を早めに送付し、借主に準備の余裕を持たせる
  • 更新特典(例:設備グレードアップやプレゼント)の導入

2年更新を上手に活用し、安定した賃貸経営を

「賃貸契約の2年更新」は、単なる事務手続きではなく、オーナーにとっては収益や契約条件の見直しのチャンスであり、借主にとっては住環境の再評価の機会です。

オーナーとしては、更新料や賃料の見直しなどのタイミングを逃さず、合意更新を基本とした契約運用を行うことで、賃貸経営の安定と収益向上につながります。また、契約書の整備や事前の通知によって、更新時のトラブルも回避できます。

フレンドホームでは、賃貸物件における契約更新、特に「2年更新」の運用に関するご相談を随時承っております。オーナー様の状況に応じた適切なアドバイスとサポートを提供しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

フレンドホームからご挨拶

株式会社フレンドホームは1988年に創業以来、久喜、幸手、杉戸エリアを中心にこの地元を愛し、地元密着で営業をさせていただいております。不動産は皆さまの大切な資産です。代々受け継がれてきた土地や建物、またこれから購入する住宅など、不動産の一つ一つにあるお客様のストーリーを私たちも大切にし、お客様にとって最適なご提案ができるよう日々勉強しております。どうぞお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

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株式会社フレンドホーム
取締役 横山 志穂

宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/相続支援コンサルタント/認知症介助士

埼玉県幸手市育ち。
2021年に地元へ戻った際、シャッター街となった商店街の姿に衝撃を受け、地域活性化への関心を深める。不動産業界に飛び込み、株式会社フレンドホームへ入社。
現在は、宅地建物の専門家として空き家問題や賃貸経営に関する情報を分かりやすく伝えるコラムを執筆中。
「よき友として人と人、人と街をつなぎ、暮らしをささえる。」をテーマに、地元密着で活動している。

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